ゼンハイザーHD560Sをレビュー。ゲームで使えるヘッドホンなのか?それとも音楽向け?

当記事はアフィリエイトリンク広告を利用しています

巣ごもり需要やらで北米や欧州で売れまくった(という話)のHD560S。ついに日本でも販売されたので、紹介がてらレビューしていけばとおもいます。

ゼンハイザー HD560S の外観と性能

ゼンハイザー HD560S
インピーダンス120Ω
周波数帯域6 – 38k Hz(ハイレゾ対応)
感度110 dB ( 1kHz / 90dB SPL )
ジャック6.3m ステレオプラグ(3.5mm変換アダプタ付属)
構造オープン型
ドライバー径38mm ダイナミックドライバー
重さ240g(本体のみ)
価格¥25,000~28,000
リケーブル〇(バランスも可)
製造国中国

外観は、HD5xxシリーズのプラスチック筐体を採用。5万円~するモデルのHD6xxシリーズなどとは異なります。プラスチックを採用しているので240グラムと軽量です。

新素材を採用した(振動版がポリマー化学物質っぽい)38mmダイナミックドライバーが採用。これは、HD660Sなどと同じドライバー径。

全体がプラスチックなので、どうしてもチープ感が出ると思いますが、ゼンハイザーのヘッドホンって金属を使っているのは、超上位モデルで、大半はプラスチックになっています。それもプラスチックは軽量です。長く使っていくと「キシキシ」とプラスチックの軋みが出るモデルもあります。

ヘッドホン側の端子はロック機構付きの3極端子です。HD500シリーズはこの形状ですね。ゲーミングヘッドセットのGameOne/Zero/GSPシリーズは別形状(だったと思います)。ちゃんと刺さってるか解らないときがあるやつです。

オーディオ側の端子は、標準で6.3mmステレオプラグ、変換ケーブルが付属します。思った以上に大きいですのデスクの上においていると存在感がすごいです。変換ユニットが大きく重いのでヘッドホンのケーブルを垂れ下げていると接続側にダメージが蓄積する可能性はあります。6.3mmが変換で3.5mmが標準であれば普段使用にはいいんですけどね。このあたりの仕様はプロ用というところでしょうか。

一応、リケーブル等もあります。

created by Rinker
オヤイデ
¥9,020 (2024/04/21 00:45:20時点 Amazon調べ-詳細)

ゼンハイザー HD560S 使用感

使用感をレビューする前に、軽くエージングをしてみました。私自身はあまりエージングの効果は感じないタイプです。

装着感:★★★★☆

装着感は非常に良く、HD5xxシリーズは側圧が強いといわれていますが、私が頭が小さめなのかそこまで強くは感じませんでした。頭が横に広めの方はもしかするときついのかな?というところです。

思った以上にベロア素材のイヤーパッドとヘッドバンドが優秀です。通称プリンのHD599はヘッドバンドが皮が巻いているタイプで長時間装着すると頭頂部が痛くなっていました。HD560SはHD600シリーズと同様に頭頂部に厚いクッションがあります。これのおかげか長時間装着していても痛くありませんでした。

音:★★★☆☆

どちらかというとモニターライクです。ドライバー径が38mmと最近のヘッドホンのトレンドとは異なり小さ目。その成果、低音がガンガンなるというよりは中高音域の伸びが素敵。もちろん開放型という点も相まっています。

もちろん、設定で低音を強調するとしっかり鳴らしてくれますが、ガツンとくるとよりはドンドンなってるなーという感じです。

音漏れ:★★★★★

開放型の中では、中くらいの音漏れ量です。

密閉型に比べると、明らかに音が漏れますが漏れる量が他に比べるとマシかな~というところです。

開放型で音漏れが少ないのは、ベイヤーダイナミックのDT1990あたりが一番漏れないと思います。そもそも穴が開いてる部分が小さいですからね。それに比べて音が漏れやすいのはオーディオテクニカのOpen Airシリーズや、HIFIMANの開放型も盛大に音を外に放出します。

長時間使用:★ ★ ★ ★ ★

260gと軽量!なのとヘッドバンドの素材がとても良い。仕事で音を取り扱うので6時間くらいつけっぱなしにすることもあります。その時でも大丈夫でした。仕事の時はソニーのMDR-M1ST(イヤーパッドがね…)を使っています。

ゲームで使えるのだろうか…?

FPSゲームでも使える性能です。というか基本的にはこの手のヘッドホンは使えます。特性として低音がブーストされにくいので足音などが聞こえづらい状況になることがあるかもしれません。
45mmドライバーや各ゲーミングヘッドセットに慣れていると、どうしてもゲーム向けの調整になっているメーカーさんが多いのでちょっと聞こえにくいなと感じるかもしれません

低音ブーストされやすいのがベイヤーダイナミックのDT1990やDT990あたり、海外ストリーマーでもこの辺を付けてる人は多いですね。またはオーディオテクニカのAirシリーズ、ゼンハイザーのHD600SやHD800Sと細かく音が聞こえるヘッドホンを使ってる人も多々見かけます。正直好みかな~というところもありますが、ゲームをしてみると音の定位感あたりは解像度の高いモニタリングヘッドホンのほうがよく聞こえる気がします。

日本だとイヤホン使用ユーザーが多いですが、その辺は耳の構造とか関係あるのでしょうか。実は細かい音はヘッドホンのほうが直観的に聞こえたりする気がします。ゲームの時はBOSE QC20をよく使います(バッテリー部分が邪魔)

ゼンハイザー HD560S まとめ

購入前は「HD599と同じで在宅需要で売れただけでは?」と思ったのですが、HD599がダメだなーって思っていたところが改良されていて、HD600ライクな音になっている点。良いのではないでしょうか。

ゼンハイザーはコンシューマー向け製品は、今後Sonova Holding AG(ソノヴァ 旧:ファナック/スイス)へ部門売却譲渡が2021年に完了する予定です。ゼンハイザーのゲーミングブランドも現在EPOS(イーポス / デンマーク)が行っています。正直老舗オーディオメーカーのコンシューマー部門は境地。音が良いよりも便利だったり、ノイズキャンセルとかが注目される時代になってきているのだと思います。

そんなかでHD560Sが出てきました。悩んで買うか買わないかは…あなた次第!